アクオン領の大迷宮006

三学期最初のセッションは、

文章にするとほんの数行くらいの内容です。

 

では、

 フジブックとハンケープの逃避行を見逃した冒険者たちは、他の冒険者たちが未だハンケープ探しに奔走している間、ゆっくりと傷を癒す事に専念した。
 やがて冒険者たちが見つからないハンケープ探しをやめ、彼らのほとんどがターンコオの秘宝探しに戻った頃、七人の冒険者はフジブックたちにもらった地図を手にスターガーデンの地下迷宮探検に出掛けるのだった。

 スターガーデン跡…広い敷地には墓地もあり、大きな大聖堂と往時を忍ばせる数多くの居住区、それに比して似付かわしくないほど小さな礼拝堂が大聖堂の脇にひっそりと建っている。
 冒険者は、まず二十二棟もある長屋風の居住施設を探索。二日がかりで全ての建物をくまなく調べたが、出て来たのは忘れらさられたへそくりや錆びたナイフ、放置されたクラブなど。その後大聖堂を一回りし、これも一日がかりで広い墓地を調べたが何もなし。翌日、フジブックたちがささやかな結婚式を挙げた大聖堂に入ったが、埃だらけの大聖堂には地図が置いてあったらしい場所を発見した以外に手掛かりとなるものは何もなかった。
 最後に調べたのは礼拝堂である。
 そこは錆びた南京錠で閉ざされていた。オリマーは居住棟で見つけて持っていた錆びたナイフで鍵を壊そうとしたが、ナイフの錆び具合の方が進んでいたらしく、南京錠が壊れる前に砕けてしまう。そこでレッドが、これもまた居住棟から持ってきていたクラブを犠牲にしてなんとか南京錠を叩き壊し、冒険者は中に入って行った。
 小さな礼拝堂は、左右に数列・十人程ずつが座れるベンチ型の座席が並び、入り口正面には宗教絵画が飾られた祭壇と言う非常に質素なものだった。その小さな礼拝堂をくまなく調べた冒険者たちは、祭壇の足が何度も同じように動かされていたらしい跡を見つけ、同じように祭壇をずらしてみた。すると、祭壇で隠されていた床は大きな鉄の扉で塞がされている。
 それを開けると、そこには長い下り階段が黴臭い暗闇の中へと続いていた。

今回は、なんというか小学生の考え方が微笑ましかったセッションです。

通常...といいますか青年以上の発想だと、

 

地下迷宮の入り口を作るならどこが相応しいか?

 

というふうに考えるので、最初に墓地や礼拝堂を探すものです。

一般生活で簡単に発見されるような場所に

秘密の入り口を作るやつはいないと考えるからです。

特に今回は初めてプレイするそれも小学生と云う事で

ベタ中のベタな隠し場所を選んだのですが、

それが逆に仇になってしまったようです。

なにせ、一番最初に22棟もある居住長屋を捜し始めるんですから :)

 

しかも、見つけたアイテム(一応、決めときますよ、GMとして :D)を

かたっぱしから持って行こうとする子もいたり、

「鍵がされている」と云えば「壊す」という :(

最初のTRPGブーム世代の常識から云うと

「んな、アホな!」ですよ。

これ、ベテランプレーヤーやマニアをターゲットにして

いかに奇をてらった展開にするか何てことばかり考えて作られた

最近のマンガやアニメの影響かも知れません。