正解は、頭(かしら)に限って云えば四回です。
今回の人形は、頭の他に手・足・胴体も張子で作られているので何遍貼って乾かしているものやら数えるのも面倒ですが、とにかく貼っては乾かすの繰り返しです。
なので人形は、一芝居に必要な人形の数など一度に出来る限り作ります。
今現在、仕事場の床には(床で作業してるので)ざっと数えただけで十五,六体は転がってます。
過去の芝居で使われた人形は収納されていますし、故あって作りかけのまま片付けられている人形などもあり、一体いくつの人形が存在しているかは、自分でも把握出来ません :(
さて、この頭に胴串(どぐし)と云う脊椎に当たるものを仕込みます。
胴串に横穴を開け、その穴を通した横串を顎にあたる部分に固定します。
頷き絡繰の糸を引くと横串を支点に頭が上を向くようになっています。
日本の棒遣い人形は「頷き」と云いながら、操作をすると「うん」と頷くのではなく、基本的に引くと顔を上げ、離すと下を向くように出来ています。
何も操作をしないと俯いた状態になっているというのは、操演者側からみた感情の表現の仕方として実に理に適った優れた方法だと思います。
閑話休題。
そして、ようやく色塗りです。
下地に発色を良くするために白を塗り...そう!
乾かします :D
辻村寿三郎さんは張子の仕上げに縮緬を川本喜八郎さんは皮革を張っていますが、ゴンちゃん劇場では、張子に直接色を塗ります。
一時期、ニット地の肌布を張っていた頃もありましたが、費用対効果から辞めました。
色は水性アクリル塗料を利用し、下地塗りを二度行います。
一度では和紙が水分を吸うので下地の用が足せません。
また、しっかり乾燥する前に二度塗りしてもやっぱり和紙が塗料を内側に引き込んでしまいこれまた紙の色が残ってしまいます。
しかし、内側に引き込まれたアクリルは乾くといい按配の固さを生みちょっとやそっと何かにぶつかっても簡単には凹まなくなります。
ああ、手足も同時に塗りましょう ;b
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