劇人形の作り方・製作工程紹介の3回目です。
型から抜いて乾燥のため放置していた人形のパーツから南部せんべいの耳のような :P 余分な部分を切り取ります。
切り出したパーツをちぎった和紙で張り合わせます。
そして、例によって乾燥のための放置。
乾燥したら改めて、細かくちぎった和紙を鏝などで表面を整えながら貼って行きます。
はい、また放置です :D
ちなみに、ゴンちゃん劇場では人形製作を冬場に行う事が多いのですが、これは年度替わりに合わせて人形の補修・新作の仕込みをするという理由以上に、張っては乾かすと云う作業を繰り返す張子と云うこの工程を、空気が乾燥する冬場に行った方が能率がいいからです。
ゴンちゃん劇場では従来、劇人形の表情を描いていましたが、今年の7月にめでたく15周年を迎えると云う事で、ちょっと絡繰を仕込んでみたりしようかと考えてみました。
決して描いた表情はよくないとか物足りないとかいうのではありません。
どちらかと云うとむしろ描かれた表情のもつ素朴さが好きですし、絡繰があるとつい、芝居でそのギミックに頼ってしまいがちです。
15周年の記念で企画している事のためにちょっと絡繰を仕込んだ人形を使って見ようと考えたまでです。
小さな頭に絡繰を仕込むなんてため息の出る作業ですしね。
と、いうことで目を描き、くりぬきます。
くりぬいたら再び切り分けてしまいます。
今回絡繰を仕込む人形はごく一部ですが、周りの人形も主役に合わせて作ります。
何度も云いますが、
手描きの表情の素朴さが好きです。
絡繰と云うのは「ここ一番!」というところで使ってこそ効果的な演出になりますが、なまじ絡繰があるとつい使ってみたくなり、芝居を台無しにしたり、なおざりな演技になってしまう危険もあります。
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